設備資金と同時に運転資金の借入をしましょう

売上拡大に向けた設備投資をする際は、金融機関からの融資で投下資金を用意することが基本です。借入れすることを嫌い手元資金で無理に投資したため、その後の資金繰りが悪化してしまったというのは非常によく聞く話です。

ここでもう一歩踏み込んで考えていただきたいのが、「設備資金」を借りるのと同時に追加で「運転資金」を借りる必要性はないか、という点です。


例えば新たにお店を出店する飲食店などでは、内装工事着工から実際のオープンまで数か月を要するため、はじめから売上金が入ることはまずありません。
しばらくは家賃の持ち出しが発生しますし、内装設備以外に備品・広告関係・人件費も必要だろうというのは当然分かりますので、運転資金を別で申し込むことはごく自然なことです。
製造業などでも同様に、機械導入→原料仕入→加工→販売という流れの中で、売上金が入金されるまでの間に仕入代金の支払いが必ず起こります。


経営者の方の中には「設備資金で数千万円も借りて、さらに追加で運転資金を借りるのは難しいのではないか」とハナから諦めている方が多いように見受けられます。ただ実際には、銀行員はそんなこと全く思っていません。

むしろ「事業拡大のための設備資金が必要であれば、運転資金も同時に必要となるのが普通」と考えます。そして、「増加運転資金も一緒にセットで申し込みください」というのが銀行員の基本スタンスです。


会社のことをよく思ってくれる銀行員ですと「運転資金も同時にいかがですか?」と提案してくださいますが、担当の個人差もありますので、その辺りは社長からお話をされることをおすすめします。