定期預金の解約を依頼するときの最大の難しさというのが、ポジティブな理由がないことです。
以下、定期預金の解約を行う際の流れです。
まず銀行窓口で定期預金の解約を申し出します。
そうすると、基本的に担当+上席に連絡がいくようになっています。
営業課長とか融資課長などの上席が確認したうえじゃないと、解約に応じません。
銀行窓口で解約をお願いすると別室に呼ばれて、課長がだいたい出てきて、解約する理由を根掘り葉掘り聞かれます。
普段、解約をせずにお金が回っていた会社が定期を解約しなきゃいけない局面というのは、だいたいが資金繰りに困っているからです。
普段は銀行からお金を借りて資金を回しているはずなので、急に定期預金を解約したいと言ったら、「もしかして他行から融資を断られているのでは、経営危機の状況ではないか」と、いろんなネガティブな理由を想像されます。
ポジティブな理由として、設備投資をするために解約したいと言うと、じゃあ銀行からお金貸しますよって話の流れに持っていかれます。
無理に解約しようとすれば、「定期預金は融資の見合いとして見ていますので、金を貸す理由になっていたんです。無理に解約するというなら、今後貸せなくなりますよ」と脅しがつけ加わってきます(これ言っちゃダメなんですけどね)。
ここまできたら、今後その銀行とは一切付き合わないという覚悟をもって解約交渉するしかなくなります。
定期預金を積むメリットは皆無だと思っていただいたほうが良いです。
また、定期預金をすでに組まれている会社については、いざという時ではなく経営が安定しているときに解約の交渉を行ってください。